
飛行機に乗るとき、客室乗務員の姿に憧れを抱いたり、「素敵だな」と思ったことがある人は少なくないと思います。
きびきびと動き、笑顔で乗客を迎え、空の旅を支えるプロフェッショナル。
その姿に「いつか自分も」と夢を重ねた経験がある方もいるでしょう。
今回、インドネシアで起きた「客室乗務員コスプレで逮捕」の出来事。
これは、そんな憧れの気持ちが間違った方向に行ってしまった事件だと、ちょっと切なくなってしまいました。
「受かりたかった」気持ちが生んだ行動
逮捕された女性は、バティックエアの客室乗務員採用試験を受けたものの、残念ながら不採用となった女性でした。
家族には「受かった」と伝えてしまい、その嘘を守るために制服やIDカードをオンラインで入手。
客室乗務員の姿で飛行機に乗り込んだとされています。
その背景には、
「客室乗務員になりたかった自分を諦めきれない気持ち」
「家族をがっかりさせたくない思い」
そんな、心の揺れがあったのかもしれません。
その気持ちを思うと、胸が痛くなります。
「越えてはいけない線」
女性は航空券を正規に購入し、保安検査も通過していたといいます。
機内で業務を行ったわけでもありません。
だからこそ、「そこまで厳しくしなくても」という声が出るのも理解できます。
しかし、航空の世界では制服は、権限そのものです。
乗客は制服を見れば、
「その会社で働いている人」=「安全を守る立場の人」と、疑いなく認識します。
何もなければそれで終わることかもしれません。
しかし、いったんトラブルが起きた場合を考えると簡単ではありません。
もうひとつ
「コスプレ」程度で済まされない理由は、誰が本物で誰が偽物なのか、利用する立場からすると判断がつかない状況になっていること。
この事件の当事者のなりすました理由が物騒ではなかったものの、この状況が許されるということはかなり危険であるということ、です。
簡単に安全運航が脅かされる状況がつくれてしまう・・これは、とても恐ろしいことです。
悪意がなかったとしても、 「制服を着て機内に入る」という行為そのものが、安全の根幹を揺るがしてしまう という点は、どうしても避けられません。
■制服は夢であると同時に信頼の証
客室乗務員の制服は、夢や憧れの象徴であるのはよくわかります。
しかし同時に、厳しい訓練を受け、緊急時には乗客の命を守る責任を負う人だけが身につけられる「信頼の証」でもある、とわたしは思うのです。
航空会社は制服はとても厳しく管理しています。
特に、退職者の返却ルールや紛失時の報告義務など、細かな規定が設けられています。
今回のような行為が見逃されてしまうと、制服の意味そのもの、空の安全が揺らいでしまいます。
女性は逮捕されたとのこと。
心情を思うとかわいそうだとはいえ、この状況での「コスプレ」許されない行為であると警鐘を鳴らせたのはよかったのではないかと思います。
さいごに
このニュースを聞いたとき、海外ではこうして逮捕される事案だというのに、日本はどうなの?という疑問が浮かんできました。
最近、SNSで客室乗務員の制服を着た乗客が、機内で撮った写真をアップしているのを目にしたからです。
内容からして、現場では問題視はされなかったようですが、これもいかがなものなのか・・
「客室乗務員にあこがれていたから」
「機内だからいいだろう」
容易な判断は時に大炎上を招いたりしますから。
自分のこの行動がどういう結果をもたらすのか
常日頃から、想像力を持って過ごしていかなくはいけないな、と思う今日この頃です。
参考記事
・客室乗務員のコスプレをして搭乗した女性が逮捕される 家族に採用されたと思わせるために行動(SkyBudget)