インスブルックを拠点にしたハイキング旅も、いよいよ4日目。

今日はこれまでの北側(ノルトケッテ)、南側(パチャーコフェル)、西側(ゼーフェルト)に加え、さらに南へと足を伸ばし、チロル屈指の人気エリア「シュトゥーバイ渓谷(Stubaital)」へ向かいます。

目指すは、「エルファー(Elfer)」と呼ばれる岩峰。 前半はアルプスの絶景に感動し、後半は……終わりの見えない「砂利道」との戦いが待っていました。

インスブルックからバスで渓谷の奥へ

シュトゥーバイ渓谷まではバスで1時間弱かかります。
車番は、590(または 590a, 590b)
短い時間で刻々と変わる景色を楽しめる路線だとか。

           駅前のバス乗り場(ターミナルB)から出発します

その前に・・
いつものエキナカの「LE CROBAG」でサンドイッチを仕入れ

       この日も半分にカットのお願いにも気軽に応じてくれました

バスは街のシンボルである「ベルクイーゼル・ジャンプ台」の麓を通り、徐々に高度を上げていきます。
振り返るとインスブルックの街と、背後のノルデッテ連峰(Nordkette)の山並みが遠ざかっていくのが見えました。

渓谷の入り口にあるシェーンベルク(Schönberg)付近では、巨大な高速道路の橋「ヨーロッパ橋」を遠くに望みながら、一気に山岳地帯へと入り込みます。

山間の道を走り抜け、目指すバス停「Hochstubai-Liftanlagen」へ。
休日だったのか、たくさんの地元のハイカーさんたちがひっきりなしに乗り降り。
この周辺にも、たくさんのハイキングコースがあるようです。

インスブルック中央駅を出発して、約1時間。
シュトゥーバイ渓谷の中心地、ノイシュティフト(Neustift)にあるロープウェイ乗り場に到着しました。

               すでに行列ができている💦

「エルファー」へ空中散歩

ここから「パノラマ・バーン・エルファー(Panorama Bahn Elfer)」のゴンドラに乗って、標高1,790mの山頂駅(Bergrestaurant Agrar)へ一気に上がります。


ゴンドラを降りると、そこには巨大な日時計のモニュメントがお出迎え。

「エルファー(Elfer)」はドイツ語で数字の「11」の意味。
この山がノイシュティフトの村から見て11時の方角にあることから名付けられたそうで、まさにこの地域のシンボルといったところでしょうか。

赤い窓枠が可愛い「エルファーヒュッテ」へ

まずは、少し上にある山小屋「エルファーヒュッテ(Elferhütte)」(標高2,080m)を目指して登ります。
30分ほど、つづら折りの道を登っていくと、黒い壁に赤い窓枠が映える、とても可愛らしい山小屋がみえてきました。


ここからの眺めはまさに圧巻!

目の前には、荒々しい岩肌を見せるカルクケーゲル(=石灰岩の尖塔群)が迫り、眼下には緑豊かなシュトゥーバイ渓谷が広がります。
「アルプスの少女ハイジ」の世界に迷い込んだような、完璧なコントラストです。

絶景を楽しんだ後は、カーラルム(Karalm)という牧草地を目指して山をくだっていきます。

ほとんどすれ違う人もおらず、のんびり景色を堪能しながら歩く・・
本当に贅沢で気持ちのよい時間でした。

右手には、2500メートル級の「Elfer Spitze」がそびえたっていて、エルファーヒュッテからのコースも延びていましたが・・・私たちは、ひたすら縦走を続けました。

いざ下山!まずはカーラルムへ

いよいよ目的地のひとつ、カーラルム(Karalm)に到着!

カールアルムは、標高1,747m。
シュトゥーバイ渓谷の脇道にあるピンニスタール(Pinnistal)という谷の奥深いところに位置しています。
夏の間だけ家畜を放牧する、昔ながらのチロルの牧畜スタイル(これをアルム、というのですね)を今も続けている牧草地なのだそうです。

ちょうど、お昼どき。
景色も最高だし、ここでランチにすることにしました。

     朝、インスブルックの駅で買ってきたサンドイッチとホテルで入れてきたコーヒーで

そして・・・運命の「砂利道」へ

近くに山小屋があるので、食事には困らなさそうです。

     後で知ったのですが・・ケーキのセレクションが豊富で「グルメな山小屋」として有名だとか

お腹も一杯、心も満たされ、そろそろ麓のノイシュティフトまで戻ることにしました。
「平地だから楽勝かな?」
なんて思っていたのですが、ここからが今日のハイキングのハイライト(?)でした。
カーラルムを過ぎると、道は整備された林道(砂利道)に変わります。

最初は「歩きやすいね〜」と話していたのですが……歩いても、歩いても、終わらない砂利道!
砂利で足が取られてかなり疲れが溜まっていましたが、風景が色々と変わってきて、飽きがこないハイキングコースではありました。

途中で見かけた、真っ二つに割れた巨大な岩。
その名も「Gespaltener Stein(割れた石)」
実はこれ、昔々の「氷の力」で内側から押し広げられて割れたものなんだそうです。
手前にいる小さな石の小人たちが「よいしょ、よいしょ」と支えているようにも見えて、なんだかほっこりしてしまいました。
自然のパワーってすごいです。

この時は、6月中旬でしたが・・もうすでに初夏のような陽気。
白いシロツメクサのような花の群生が鮮やか!

この白いお花は、日本語で「シラタマソウ(白玉草)」というそう。

ヨーロッパ原産で、アルプスの牧草地や道端でよく見られる、とてもポピュラーな野草です。

             チーズが美味しいわけ、です

川が見えてきました!ふもとの町ノイシュティフトにかなり近づいてきた感じです。

カールアルムから、なんと約3時間!
地図で見ると近そうに見えても、実際はなかなかのロングコースでした。

                バス停からの景色

4日目のまとめ

教訓: 「平地」だからといって侮るなかれ。
3時間の砂利道は、トレッキングシューズの底と精神力を試される「修行」の道かもしれません(笑)。
でも、歩ききった後のビールは格別です!

ルート: インスブルック(バス)→ エルファーゴンドラ山頂駅 → エルファーヒュッテ → カーラルム → ノイシュティフト(徒歩)

特徴: 前半は迫力ある岩山の絶景、後半は森林浴たっぷりのロング・トレイル。

この日は、祝日
インスブルック中央駅内にあるスーパー以外は、すべて休業なのだそう。
一度、駅まで戻って食料を買い込み早い夕飯をすませました。

明日のハイキングもなかなか大変そうなので、早々に就寝です。